The NOTE

Daily thinking memorandums about business.

新しい価値観は生まれるか

100分で名著ブッダの第三回で紹介されたお布施と修行のモデル、現代でも使われているという。
修行僧は自らお金を稼ぐものではないので、生活のためにお布施をもらうことになる。そしてその対価として修行による立派な生き様を見せて、見る人の果報とする。
今は何があてはまるかの例として科学者が挙げられた。確かに宇宙をいくら研究してもそれ自体はお金を産まないが、それに期待する人たちから研究費が出るのでそれで暮らしている。そして科学者は宇宙の神秘の解明や新たな発見という形で報いる。
自分としては最近のベンチャーブームも近いものがある気がする。未知の何かを生み出すために起業し、その資金をエンジェルからもらう。当面お金は生み出さないのでその資金で生活する。

番組でも触れられていたが、このモデルで重要なのは信頼と誠実であると思う。修行僧がお布施で豪遊するかもしれないし、科学者は研究費で飲んでるかもしれない。でもそんなことはなく、一生懸命やってくれるはずだという信頼があるからお金を出す。そしてもらったほうも誠実に果報を提供するために一生懸命になる。
こういうモデルが成り立っていけば、現在の価値観ではだれもお金を出して買わないようなものでも存在・継続することができ、新たな文化・価値観が生まれる土壌ができるのではないだろうか。